損害賠償

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事例3 土地の工作物による被害が問題となった事例

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事案概要

当事者関係

相談者から相手方に建物を賃貸していた。

相手方の主張する土地の工作物の設置又は保存の瑕疵

屋根の材質上、落雪しやすいにも関わらず、落雪防止措置を講じていないこと。

相手方の主張する損害

車の修理代金。

相談内容

私は相手方に建物を貸しており、相手方が建物の駐車場に自家用車を止めていました。
この事件の年に例年にない大雪が降ってしまい、屋根からの落雪により、相手方の車が一部破損してしまいました。

相手方は、建物の屋根の材質上、雪が滑りやすくなっていたのに、落雪防止をしなかったことが問題だとして、修理代金の支払いを求めて訴えを提起してきました。
破損したことは不幸な事件だと思いますが、賃貸人として、十分注意を尽くしてきたので、請求に応じることはできません。

争点:雪止めをしないことが工作物の設置又は保存の瑕疵にあたるか

当方は、(1)事件当時の大雪が予想できず、落雪が通常予測すべき範囲を超えていたこと、(2)当該屋根の材質上、雪止め措置が奨励されているわけではないことを主張しました。

結果

瑕疵がないことを前提として、相手方の請求を棄却する判決を得ることができました。

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