修繕・リニューアルの実施

不動産投資・運用マニュアル

第2

不動産のバリューアップ

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修繕・リニューアルの実施

修繕・リニューアル計画が確定したら、実行に移ります。
3ヵ年計画であれば、1年目の時点で、3ヵ年分を合わせて、競争入札を行います。
単年度分ずつ改めて競争入札をしたほうが、トータルの発注額が低く抑えられる可能性が高いといえますが、途中で施工会社が変わることによるデメリットや所有者サイドの手間暇が増えるデメリットのほうが大きいと考えられるからです。但し、発注は年度ごとに行い、その都度、値交渉は行います。
見積徴収方法は、工事別に出来るだけ細分化して専門業者に発注するのが理想ですが、小規模な工事の場合、逆に割高となる場合もありますし、何よりも所有者サイドの手数が増えますので、一括発注、建築設備で分離して発注、建築は新規業者に発注して設備は建物管理委託会社に発注、のうちから、工事内容、工事規模等を勘案して決定します。
見積は7~10社程度から徴収します。建物の新築時に建築を請負った会社(元施工といいます)、管理代行会社が紹介する工事会社等も徴収対象会社に加えます。
工事金額だけでなく、総合仮設計画、工事スケジュール、安全管理計画等、実際の工事の進め方に対する資料の提供を同時に求めます。
書面審査、経歴審査等で3社程度に絞り込んだ上で、面談を行って最終決定します。
修繕、リニューアル工事の場合、特に既存入居者や近隣関係者との調整能力が重要となりますので、面談の際には、実際に現場管理を行う担当責任者(現場代理人といいます)の出席を求めるようにし、主に現場代理人の能力を見極めることに主眼をおいて面談審査を行います。
面談審査が終了して、発注予定会社が決定した後、修繕・リニューアル計画の予定金額を発注予定額に置き換えて、計画全体の見直し、微調整を行います。
調整後の修繕・リニューアル計画をベースとして発注予定会社との間で発注金額の最終値交渉を行い、請負契約を締結します。
入居者への事前説明や工事への協力依頼を行い、必要に応じて、近隣関係者への説明を行った後、着工します。
入居者が一時転居や退去をすることなく、通常に執務を行う中で工事を進めていかなければなりませんので、請負会社の経験や実力に左右される部分が非常に大きいといえます。工法の選択や夜間及び週末の集中工事など、請負会社の提案を受けながら、工事を進めていきます。
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