ケーススタディ

不動産有効活用マニュアル

第4

古い貸家、古いアパート、古いオフィスビルをご所有のケース

集合写真

ケーススタディ

(1)

F氏のケース

-貸家の明渡しとマンション建築-
(事例の説明)
(イ)
財産の状況
(a)
土 地・・・
貸家の敷地400㎡、駐車場1000㎡、自宅500㎡、土地の時価は
すべて路線価で更地価額㎡当たり30万円
(b)
建 物・・・
戸建貸家(10戸のうち6戸は空家で入居者を募集中)、相続税評価額1,800万円(固定資産税評価額2,580万円)自宅評価額1,000万円
(c)
その他・・・
金融資産3,000万円
(ロ)
家族関係
妻、子供 3名
(ハ)
現状の収支(年間)

(ニ)
相続税額

(ホ)
納税方法
(a)
延納による場合
(b)
物納による場合
駐車場の物納を行うと、駐車場のおよそ27%がなくなることとなります。
(計算)
8,193万円÷3億円≒27%

(対策案のシミュレーション)
(イ)
対策の概要
貸家の明渡しを受け、明渡後の土地に収益不動産の建築を行うことにより、相続税を軽減するとともに収益性を向上します。
(ロ)
対策に係る資金収支
(ハ)
対策後の収支(年間)
(ニ)
対策後の相続税額
(ホ)
納税方法
延納による納税
(ヘ)
納税後の収支(年間)
(ト)
まとめ
貸家の明渡しを行い、新築マンション等を建築する今回の事例では、相続税が1億1,193万円から4,664万円に、6,529万円軽減する効果があり、必要資金を全額借入金で調達するのにもかかわらず、年間収支余剰額も573万円増加します。
(2)

G氏のケース

-アパートの明渡しとマンション建築-
(事例の説明)
(イ)
財産の状況
(a)
土 地・・・
貸家の敷地800㎡、駐車場500㎡、自宅500㎡、土地の時価はすべて路線価で更地価額㎡当たり30万円
(b)
建 物・・・
アパート(20戸のうち10戸は空家で入居者を募集中)、相続税評価額1,800万円(固定資産税評価額2,580万円)自宅評価額1,000万円
(c)
その他・・・
金融資産4,000万円
(ロ)
家族関係
妻、子供 3名
(ハ)
現状の収支(年間)

(ニ)
相続税額
(ホ)
納税方法
(a)
延納による場合
(b)
物納による場合
駐車場の物納を行うと、駐車場のおよそ19%がなくなることとなります。
(計算)
5,685万円÷3億円≒19%

(対策案のシミュレーション)
(イ)
対策の概要
アパートの明渡しを受け、明渡後の土地に収益不動産の建築を行うことにより、相続税を軽減するとともに収益性を向上します。
(ロ)
対策に係る資金収支
(ハ)
対策後の収支(年間)
(ニ)
対策後の相続税額
(ホ)
納税方法
現金による納税
(ヘ)
納税後の収支(年間
(ト)
まとめ
アパートの明渡しを行い、新築マンション等を建築する今回の事例では、相続税が9,685万円から3,726万円に、5,959万円軽減する効果があり、必要資金を全額借入金で調達するのにもかかわらず、年間収支余剰額も462万円増加します。
(3)

H氏のケース

-既存テナントの立退きとリニューアルによる賃料アップ-
(事例の説明)
(イ)
財産の状況
(a)
土 地・・・
テナントビル敷地300㎡(土地の時価は路線価で更地価額㎡当り100万円)、自宅500㎡(土地の時価は路線価で更地価額㎡当り30万円)、駐車場500㎡(土地の時価は路線価で更地価額㎡当たり30万円
(b)
建 物・・・
テナントビル(固定資産税評価額1億円、15年前に3億円で建築)、自宅固定資産税評価額1,000万円
(c)
その他・・・
金融資産3,000万円
(ロ)
家族関係
妻、子供 3名
(ハ)
現状の収支(年間)

(ニ)
相続税額

(ホ)
納税方法
(a)
延納による場合
(b)
物納による場合
駐車場の物納を行うと、駐車場のおよそ62%がなくなることとなります。
(計算)
9,374万円÷1億5,000万円≒62%

(対策案のシミュレーション)
(イ)
対策の概要
テナントの立退きとリニューアルによる賃料アップを行うことにより、相続税を軽減するとともに収益性を向上します。
前提条件
テナントの明渡料及び明渡手数料は、2,007万円かかるものとします(計算根拠は後述)。
リニューアルに要する費用は5,000万円かかるものとします。
リニューアル後の賃料は、坪当り10,000円で100%稼動により、年間賃料収入は3,600万円に向上するものとします。
明渡し及びリニューアルに必要な資金は借入により調達し、15年元利均等返済、年利2.0%で返済するものとします。
(ロ)
対策に係る資金収支
(ハ)
対策後の収支(年間)
(ニ)
対策後の相続税額
(ホ)
納税方法
延納による場合
延納税額
7,722万円(=1億722万円-3,000万円)
延納期間
20年間、利子税 0.8%(H29の特例税率による)
(ヘ)
納税後の収支(年間)
(ト)
まとめ
今回の事例では、テナントビルのリニューアルにより、相続税が1億2,374万円から1億722万円に、1,652万円減少し、収益性も収支余剰額が1,053万円増加し,相続税の延納を余裕をもって行なえる状況となります。
(4)

I氏のケース

-貸家の売却と新築マンションの購入-
(対策案のシミュレーション)
(イ)
対策の概要
貸家をその敷地とともに賃借人に売却し、その資金で他の新築マンションを購入し、相続税を軽減するとともに収益性を向上します。財産の状況等の前提条件は(1)F氏のケースと同一とします。
(ロ)
対策に係る資金収支
(ハ)
対策後の収支(年間)
(ニ)
対策後の相続税額

(ホ)
納税方法
延納による納税
(ヘ)
納税後の収支(年間)
(ト)
まとめ
貸家の明渡し後の売却と、売却資金による収益物件への買換購入を行う今回の事例では、相続税が1億1,193万円から7,016万円に4,177万円軽減する効果とともに、収益性の向上についても643万円の収支余剰増加額の効果があります。
(5)

J氏のケース

-アパートの明渡しと明渡後売却と新築マンションの購入-
(対策案のシミュレーション)
(イ)
対策の概要
アパートの明渡しを受け、明渡後の土地を売却して、その資金で他の新築マンションを購入し、相続税を軽減するとともに収益性を向上します。財産の状況等の前提条件は(2)G氏のケースと同一とします。
(ロ)
対策に係る資金収支

(ハ)
対策後の収支(年間)
(ニ)
対策後の相続税額

(ホ)
納税方法
延納による納税
(ヘ)
納税後の収支(年間)
(ト)
まとめ
貸家の明渡し後の売却と、売却資金による収益物件への買換購入を行う今回の事例では、相続税が9,685万円から6,284万円に3,401万円軽減する効果とともに、収益性の向上についても収支余剰額が1,107万円増加するという大きな効果があります。
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